オオクワRAP

昆活のメモ帳ブログ
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選抜漏れ

同じ飼育方法でも、他の個体と比べて明らかに成長が遅れてしまった幼虫は、大型サイズでの羽化を諦め、温室から出して徐々に減温していき、越冬中の成虫たちと同じ温度で管理しています。

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これは飼育者本位の節約のためです。

オスの場合は3本目を菌糸瓶で無くより安価なマットに。メスは2本目のまま温度を下げ、餌の劣化を遅らせ、このまま春先の羽化に備えています。

 

もともとオオクワは日本の虫。温度管理がなくても飼える種類です。

これでちゃんと無事に羽化します。

 

オオクワブリードでは数百の母数のうち、数匹が大型や美形でもてはやされますが、そこまでいかなかった大多数の虫たちも存在します。ペット業界全般がそうですね。

しかし、ここで選抜漏れした虫達に、魅力がないわけでは決してありません。

隠されてたDNAを持つ種親として、また子供達のスターであるオオクワガタとして、活躍する日がきます。

アスリートのように菌糸を食べる虫と、ゆっくりマイペースに成長する虫、幼虫達にとってどちらが幸せなのかわかりませんが、それぞれに人生ならぬ虫生を感じます。